第24回関西旅行 その2 (2025/05/06)



・2日目 (2025/05/04)


1.大阪・関西万博

(1) 会場入り

  

  

 大阪・関西万博へは、入場券を買った後、ゲートに入場する予約を取る必要がある。
 入場ゲートは、東と西の2つがあり、東ゲートは、3月に延伸した、大阪メトロ中央線の夢洲駅のすぐ前、 そして西ゲートは、JR夢咲線の終点・桜島駅からバスで向かうこととなるが、こちらはエキスポライナーという 臨時列車が出ている。
 自分は、西ゲートに10時と予約を入れたが、バスやパビリオンの予約は一切入れていなかった。
 理由は、ゲートに入場の予約を入れても時間がかかり、遅れれば後の予約にも影響が出てしまうからである。

 まずは、エキスポライナーに乗りたかったので、2023年に開業した大阪駅地下ホームに向かったところ、なんと エキスポライナーは約1時間に1本しか走っていないことが分かった。
 これでは遅くなってしまうので、翌日乗ることとして、環状線経由のゆめ咲線で会場に向かうことにした。

 終点の桜島駅では、万博用に出入口が新設されていて、送迎バスの予約有り無しで並ぶ場所が違っていた。
 予約なしのバスは、長ければ2時間待ちと言われたが、何とか1時間待たずに乗ることができた。
 会場までの途中には、フンデルト・ヴァッサー設計で有名な派手なゴミ焼却施設も見えた。
 会場に入れたのは11時頃になったが、ゲートの予約時間に遅れても、当日のこの時間以降なら普通に入れるらしい。

(2) 未来の都市パビリオン

  

  

 到着後は、メディアでも取り上げられることが多かった、未来の都市パビリオンを見に行った。
 会場内でも面積の大きいパビリオンで、ここでは見たいものがあった。
 パビリオン内は基本的に写真撮影はOKだったので、色々と撮ることができた。
 目玉展示は、馬のような乗り物の「CORLEO」だろう。
 もちろん乗ることができず、展示のみだったが、実用化に漕ぎつけるには法整備なども必要だろう。
 でも段差を登れる乗り物は便利で楽しそうだ。

(3) 昼食・会場内バス移動・ガンダム

  

 その後は、もう陽も高くなってきたので、付近のフードコートで昼食を取った。
 高いものでは、3800円以上する蕎麦などもあるらしいが、自分の食べたのは1200円ほどのカレーだった。
 さすがに3桁の値段は難しいけれど、店を選ばなければ何とか手頃な値段で食べられる店もあるようだ。

 今回の万博では、モノレールやロープウェーなどの会場内の乗り物はないが、内部を走るバスはあるので、 乗ってみて少し移動した。運賃は400円なので、桜島から乗ったバスの350円よりもなぜか高い。
 バス自体は普通のものに感じた。

 そして、こちらもメディアの露出が多い、実物大ガンダムも見えてきた。
 ただ、BANDAIのパビリオンは完全予約制なので入れなかった。
 欲を言えば、ガンダムのコックピットに入れればもっと面白かったかもしれない。

(4) 大屋根リング

  

  

 ガンダムの脇には、会場の象徴の大屋根リングに沿って会場内を歩いてみた。
 木材だけで組まれた、日本の寺院建築のようだった。
 リングの下を歩いてみると、なかなかの高さだった。
 万博終了後は撤去するというので、もったいない気がする。
 リング上部には花畑があり、場所によっては2段になっている。
 トイレや自販機も完備されており、これだけで快適な公園となっている。
 地上には階段以外にエレベータやエスカレータも着いており、30分せずに1周できた。

(5) 空飛ぶクルマ

 

 この万博の目玉の一つである、「空飛ぶクルマ」も見ることができた。
 予約があれば車両の席に座れるようだ。予約がない人は撮影のみ。
 故障してしまって飛んではいないようだったので展示のみだろう。
 見た感じは、プロペラの多いヘリコプターというか、オスプレイの小型版だった。
 欲を言えば、大阪中心部のビルから万博会場まで飛んでいく、なんてことがあれば面白かったのだけれど、 実用化まではまだまだ時間が必要だろう。


(6) UAEパビリオン

 

 他には、入った海外パビリオンについて撮影してきた。
 UAEパビリオンでは、ドバイの高層ビルのイメージがあるけれど、小さいながらも柱の多い伝統的な内容だった。

(7) 中国パビリオン

  

  

 ここも行きたかった海外パビリオンの一つだ。
 竹簡を模した建物が、一目で中国の伝統がテーマと分かってセンスがいい。
 入り口の前には、ロボットもいた。
 内部は青銅器や水墨画のような美しいアニメーションなど、特に東洋らしさが出ていた。
 ガラスのウィンドウやディスプレイではタッチすると情報が出たり、説明の言語が切り替わったりと、伝統と最新技術が うまく調和していた。
 日本人としてはあまり面白くないことだが、中国は、もうロボット、ドローン、AI、フルCGアニメのどれも日本を大きく リードしている。

(8) その他

  

  

 他にも夕方まで、リングの内側を歩いてみた。
 中心部には気が生い茂っていた広場もあり、憩いの場になっている。
 入ったパビリオンは非常に少ないが、多種多様なパビリオンが軒を連ねる会場は、歩いているだけで楽しかった。


2.夢洲駅

  

  

 会場から出る時は東ゲートから退場した。こちらは西ゲートとは違い、すぐ前に駅がある。
 大阪メトロ中央線の夢洲駅は、今年の1月にコスモスクエア駅から延伸開業した。
 2023年から導入された宇宙船のような新車両の400系もかなり多く増備されていた。
 ホーム構成は、島式1面2線の単純な構成ではあるが、よく見ると、6両分のホーム以外にも、8両編成にも対応できるように 敷地が確保されている。
 近鉄けいはんな線側の事情もあるが、この万博を契機に8両化はできなかったのだろうか。

 その後は、ホテルの近所で夕食を取ってからホテルに戻った。


・3日目 (2025/05/05)


1.エキスポライナー
 昨夜は万博でかなり歩いたせいか、睡眠導入剤も飲まなくてもよく眠れた。
 朝食のおにぎりバイキングを腹いっぱい食べた後は(帰ってからは体重が増えてしまった)、チェックアウトまで部屋で のんびり過ごし、新大阪駅のコインロッカーにPCを預けようと思ったが、どのロッカーも空きは全くなかった。
 荷物預かりサービスもあったが、長い行列ができていたので受け取り時に時間がかかりそうに思ったので、 重くて面倒ではあるが、PCも持って行動することにした。

   

  

 昨日乗れなかったエキスポライナーに乗るために1時間近く待つので、その間に少し早い昼食を取った。
 注意が必要なのは、エキスポライナーの停車ホームは、2番線の京都方面ホームで、ここから桜島方面へ 折り返す。
 臨時列車扱いなので、常設の掲示板には掲載されていたので、停車ホームは少し探す必要になる。

 使用車両は大阪環状線と同じ323系の8両編成で、おおさか東線と同じように、大阪駅へは貨物線を通り、 2023年に開業した地下ホームに停車する。
 ここからさらにトンネルを通って大阪環状線に沿って、西九条まではしり、その後はゆめ咲線に入る。
 今までは、特急「くろしお」など、旅客列車は一部の特急列車しか通れず、運転台が見えない車両ばかりだったが、 今回の車両は普通列車で前面が見えるという非常に貴重な機会だ。
 ここでは日本家屋の襖のような特殊なホームドアがある。
 また、トンネルが暗くて見えなかったが、ここから先のトンネルは、なにわ筋線として建設中なので、そちらへの分岐 もあったかもしれない。
 単線のトンネルはすぐに地上に出て踏切を通ると、大阪環状線の高架と並んで走るが、西九条駅の脇を通って ゆめ咲線に入るまで、単線の貨物線が続く。

 万博への送迎列車ながら、1時間に1本という少ない本数だった理由は、この単線区間の長さだと思われる。
 東京の羽田空港アクセス線の東山手ルートでも、田町付近に単線区間を抱えるが、同様の理由で本数の限界が 課題になるかもしれない。
 欲を言うなら、万博開催時だけホームを10両分増設しても良かったかもしれない。

 大阪駅を出ると、次の停車駅はユニバーサルシティ駅で、終点の桜島駅は前日に行ったので、ここで下車した。


2.南海本線

  

  

 その後はJRで新今宮まで乗り、そこから南海本線の工事区間を乗ってみた。
 前回よりも工事が進んでおり、諏訪ノ森、浜寺公園の2駅が仮設ホームとなっていた。
 浜寺公園では、阪堺線の線路も切り替わることになっているが、そちらの移設先の線路の敷設はまだ確認できなかった。


3.南海高野線・泉北線

  

  

 天下茶屋駅まで戻り、そこからは南海高野線経由で南海泉北線を、実に20年近くぶりに乗りに行った。
 南海泉北線は、今年3月まで泉北高速鉄道だったが、ダイヤ改正により南海電車に吸収合併されて、南海泉北線となった。
 もっとも電車は旧泉北高速の車両が運用に充てられることが多いようである。

 中百舌鳥駅を過ぎるとトンネルに入り、その後は大部分が線路の左右に道路があり、ニュータウン都市開発風の 風景となる。
 終点の和泉中央駅の少し手前では、旧泉北高速車両の車両基地があった。
 ちなみに、旧泉北高速車両の塗装は、ロゴ以外はほとんど変わっていない。
 そして、和泉中央駅は、島式1面ホームだが、その外側には、使用されていない線路があった。
 これは、将来の延伸に備えて通過線として使う想定だろうか。
 また、高野線も含めて、ホームは10両分ある駅が多い。
 現在は8両が最長らしいが、今後10両編成が復活する可能性はあるだろうか。


4.近鉄長野線

  

 高野線を河内長野駅まで乗った後は、近鉄長野線で古市まで乗り、そこからは大阪阿部野橋まで区間急行で戻った。
 富田林駅付近だけは、真新しい高架があった。ここは数年高架に切り替わったようだ。
 途中では、「PLの塔」も見えた。

 大阪阿部野橋駅(天王寺駅)に到着した頃には、夕方になっていたので、そろそろ御堂筋線で新大阪まで戻り、土産などを 買った後、新幹線で帰途に就いた。


5.総括

 色々といい評価がない万博だが、そこまで悪くはなかったように思う。
 ただ、鉄道ファンとしては、会場内の交通機関が貧弱だったように思う。
 半世紀前の大阪万博ではモノレールと北大阪急行の臨時路線、そして20年前の愛知万博ではロープウェーなどがあったので、 それに匹敵する交通インフラがあれば良かった。
 そして、大阪の鉄道には、南海や阪急など、かつては10両編成が走っていたが、現在は8両編成が最大という路線がある。
これを機に10両編成を復活できなかったろうか。
 愛知万博では、会場である八草駅を「万博八草」と駅名を変更し、名古屋からの直通列車を高蔵寺経由で10両編成で 運行していた。
 地下鉄中央線などもホームを敷くスペースがあったので、開催期間だけでも8両まで増結できなかったのだろうか。
 市営地下鉄から民営化されてから、大阪市との連携も完全じゃなかったのかもしれない。

 さて、10月まで開催している万博だが、あと1回再び行くかどうかは揺れている。
 愛知万博の時は、万博内の交通を目当てに予約もなしに行ったけれど、今回は予約を抑えねばならないリソースが多い。
 新幹線やホテル以外に、入場ゲート、バス、パビリオンなど煩雑だった。
 パビリオン予約は、現場でQRコードからスマホで予約をすることもできたようだが、自分は充電の残りが少なくなって いたので、写真撮影以外でスマホはあまり使用したくはなかった。
 万博を楽しむには、スマホは必須アイテムといってもよいので、無料の即時充電装置でもあればうれしかった。

 まあ、多種多様なパビリオンの中を歩くだけでも面白かったので、行く価値は十分にあったと思う。


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